ドワイヤー夫妻
ジェイムスさん、はづきさん
プロフィール
ジェイムスさん(米国シカゴ出身)は外国人向けに歩く旅を提供する「ウォークジャパン」のツアーガイド、はづきさん(神戸市出身)は通訳や海外の環境分野の情報などのリサーチャーとして活躍。2012年4月、ジェイミーさんの東京農工大学大学院卒業を機に東京都西多摩郡から南丹市日吉町へ移住した。可能性がいっぱい!
自分たちの手で暮らしを作る実感があります
ポイント
移住までの経緯東京都西多摩郡から、はづきさんの実家がある関西への移住を検討。
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京都の知人に亀岡市以西で探すように勧められた。
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不動産会社を数軒まわり、最後に進められた物件がここだった。
「引っ越す前は東京に住んでいました。しばらくは都心に、その後、西多摩郡日の出町という山奥に。最寄り駅から車で20分以上かかる山の中の一軒家でしたが、それほど不便は感じませんでした。そこと比べると、ここはご近所さんもたくさん居て、ほどよい田舎という感じがします。南丹市には縁もゆかりもなかったのですが、京都の知人に「畑仕事ができて落ち着けるところを探しているんだけど、どこがいいと思う?」って尋ねたら、亀岡市から西を探すように言われました。不動産屋さんに寄りながら西へ西へと上がっていき、最後に園部でこの家を紹介されて、『あ、ここがいい!』って直観で思ったんです。本当に偶然でした」(はづきさん)。
「越してきたばかりのころに庭でお昼ごはんを食べていたら、近所の方が田んぼをつっきって来られ『仲よくしましょう』と言ってくださいました。日吉はIターンの方も多く、新しい住民が入りやすい環境です。私たちにとって、一番大きかったのはみとき屋さんの存在です。東京から自分たちで運転して引っ越してきたので二人とも疲れていたんですけど、なんだか寝付けなくて散歩していたら、カフェの前で外国人の男性が何か作業をしていて、『こんなところに外国人?!』って驚いて、英語で話しかけたんです。日本語で返してくれたんですけど、しばらく気づかなくて」(はづきさん)。
その後、ドイツカフェ『みとき屋』のオーナー夫妻の紹介で多くの人と知り合うことになった。結婚式を挙げていなかった二人のために、白無垢と羽織袴、長持歌、嫁入り行列という伝統的な日本の結婚式を中心になって準備してくれたのも、ここで知り合った女性たちだった。
「今、一緒に地域新聞の『船桑新聞』を作っているのもこの時のメンバーです。それぞれに、ものづくりやクラフト市の主催などもしている方々です。近くの公民館とこの庭を会場に、地元の方々がご馳走を作ってくださって。東京や岡山からも来てくれて、みんなで80人ぐらいだったかな」(はづきさん)。
「とっても楽しかったね! いろんな人に手伝ってもらって、いろんなつながりができた」(ジェイミーさん)。
「掘り起こせば色々なものがでてくるところです。同じ市内でも観光地としてはもちろん美山が中心だけど、日吉にも結構良いところがいっぱいあって、たとえば玉岩地蔵堂。峠を越えて美山に入る道がキレイ。それから、今あまり人が行っていない鏡峠や桜峠。可能性はいっぱいあるよ。つながりを作ろうと思ったら作れるし、何かしようとすればいろんな面から地元の人の手伝いが得られる。あまり壁がある気はしないね」(ジェイミーさん)。
ポイント
お気に入りの場所・モノ今は忘れられている昔の峠道
自宅の庭
「みとき屋」のソーセージとパン、
アグロスの豆腐など地元の手作り加工品
家庭菜園だけでなく、かまどでごはんを炊いたり薪ストーブで暖を取ったりといった生活が夢だが、今は借家のためできない。現在、市の空き家バンクなどを通じて農地や山付の古民家を探している。
「モダンな家よりは古民家がいいね。それとは矛盾するけど、僕は身長が190cmなので、頭がぶつからない家がいいな。もう15年日本に住んでいるから慣れてはいるけど、たまにぶつけると自分に怒りがこみ上げます(笑)」(ジェイミーさん)。
メッセージ
移住を考えている人へ
ここには可能性がいっぱい! つながりを作ろうと思えば作れますよ。みんなで楽しめるような事をしようとしたら、色んな面から地元の人の手伝いを得られます。手作りの暮らしができるのも良いところだと思います。自分で暮らしが作っているという実感があります。