森林環境ネットワーク「森の楽校」主宰
用澤 菜奈子さん
プロフィール
1994年生まれ。両親が立ち上げた「森の楽校」を2013年から引き継ぐ。平日は国際交流館内のカフェ「CocoCan」で運営スタッフをしながら、星槎(せいさ)大学・共生科学部・環境コースで学ぶ。静岡や山梨などの自然学校のリーダー養成講座にも参加している。地域の良いところを
子どもたちにいっぱい伝えたい
例えば、今年2月には「森からのバレンタイン」と題し、森のメッセージを書いたパズルのピースをいくつかの巾着袋に入れて隠しておき、見つけて繋ぎ合わせるとメッセージが分かるといった趣向だった。
「何かしら惹きつけられそうな要素を置いておくだけで、子どもたちは私たちが想像もしなかった世界観をどんどん作っていくんです。とても感動しました!」。
「進路を考える上で中心には環境というテーマがずっとありました。自然環境の保全に関わる活動をしたいなと思った時、『あ、家にあるやん!』と気づいたんです。私が経験させてもらっていたことを今度は子どもたちに伝えたいなと強く思いました」。
ポイント
移住までの経緯阪神淡路大震災で被災し、避難してきました。移住といっても、私は生後1か月ぐらいの時だったので記憶はありません。ここは、もともと、父の小学校の同級生のおじさんがやっていた診療所だったらしいです。
ポイント
お気に入りの場所・モノ普段の通学路 (考えごとの時間)
コミュニティー・カフェ・ギャラリー「CocoCan」
福常のコロッケ
「やっぱり私は人がすごい好きなんです。この辺りでは近所の人はみんなお互いによく知っているし、子どもたちが帰ってきたら『おかえりー』、すれ違ったら『この大根持っていきー』とか、そういう持ちつ持たれつみたいな繋がりがあるんです。留守の間に玄関先に野菜を置いて帰る人もあるんですけど。たぶん○○ちゃんのところやなって分かります。小・中学校を卒業しても同級生のお母さんとバレーボールを一緒にやったり、小学校の運動会にも呼ばれたり。そういうことも好きです。南丹市ってどんな所?って聞かれたら『何も無い田舎だよ』って言う人が多いように思いますが、豊かな所で良いところだと自信を持って言ってほしいと思い。そのためにも森の楽校をやっています」。
菜奈子さんは大学生でもある。両親に経済的な負担をかけたくなかったことと、ずっと学びたかった環境保護について研究している教授に師事できることもあり、通信制の星槎(せいさ)大学を選んだ。
社会人になっても森の楽校を続けますか?と尋ねた。
「そうですね。それは、今めっちゃ考えているんです。この世界しか知らないままでよいのかと葛藤があって……。でも、もし、お休みすることがあったとしても続けていきたいです」。
大学の研修で環境問題を肌で感じたボルネオ島やモンゴル、語学留学で滞在した発展途上国、小学1年生で見たアフリカの光景……。幼い頃から海外や日本中と南丹市を行き来する菜奈子さんの森の楽校が、これからどのように変化していくのか楽しみだ。
メッセージ
移住を考えている人へ
南丹市の中でも八木は都市部との距離感がほど良いです。隣町の高校や京都市内の大学に行くとなっても通学圏なので、これから子どもを持つご家族で田舎暮らしがしたいという人にはいい所なんじゃないかなと思います。また、南丹市はものづくりのまちです。プロフェッショナルな人たちが結構居ておもしろいですよ。