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インタビュー

 

定住者インタビューVol9

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南丹市日吉町に移住 藤村伸二さん・荒瀬千秋さん

Profile
伸二さんは丹後出身で趣味はDIY。移住して京都市内に通勤しながら、休日は自宅の庭に東屋を建設中。千秋さんは東京で生まれ育ち都会暮らしからの移住。未就学児の娘さんが1人。

半農半Xを目指して移住♪
夢の実現に向けて一歩ずつ前進

藤村伸二さん・荒瀬千秋さんは、半農半Xを目指して南丹市日吉町に移住しました。
 
半農半Xとは、自分や家族が食べる分の食料を小規模な農業でまかない、残りの時間を仕事や自分のやりたいこと(X)に費やすというライフスタイルです。
 
東京で生まれ今まで都会で暮らしてきた千秋さんは、農薬を使わない植物栽培に力を入れています。現在お住まいのお庭にも、以前の住まいから一緒に引っ越してきた植木鉢がずらりと並んでいました。
 
丹後の実家は兼業農家という伸二さんも有機農業含む農業全体に関心があり、以前住んでいた京都市でも畑を借り週末の野菜作りに励んでいたそう。
 
また趣味はDIYで、お庭には建設中の東屋が。インタビュー当日はその東屋で、お子さんも交えた和やかな雰囲気の中、お話を伺いました。

伸二さんは京都市内で、千秋さんは在宅で仕事をしています。
 
お子さんは園部町内の幼稚園に通っており、子育てと仕事の両立で忙しい日々を送りながら、オーガニック野菜を作って食べるという夢に向かって一歩ずつ前進しています。

 

車があればなんとかなる!京都市へは電車で通勤できる環境


Point
買い物・通勤
・最寄りのスーパーに車で20分
  
・車移動の覚悟があれば困らない

・街中暮らしより計画性と段取りが必要
  
・京都市内の職場に毎朝電車で通勤OK


お庭に咲いたスイセン

ご家族が住んでいるのは、最寄りのスーパーでも車で20分かかる、市街地から離れた山間の集落です。

移住後の買物や病院事情について千秋さんは、「移住前は徒歩や自転車圏内にスーパーや病院があったのでギャップはあるが、車が運転できればなんとかなる」と話してくれました。

また、お子さんの送迎ついでにスーパーに寄るため、日々の買い出しで不便を感じることはないそう。

病院についても、生活に必要な施設を利用するためには車で時間をかけて向かう必要がある、という覚悟ができていたので困ることはないようです。

千秋さんは、移住を機に免許を取得したとのこと。下調べをしっかり行いスムーズに南丹での暮らしになじんでいったお二人でしたが、ネットショッピングの商品到着が街中より遅いことには戸惑ったそう。

買い出し担当の千秋さんは「なにを買うにも移動や到着に時間がかかるので、より計画的に段取りを組んで動くようになった」と話してくれました。


京都市内の職場に毎朝電車で通勤している伸二さんは、「電車は日中の本数が少なかったり台風で止まることもあるが、仕事を変えずに田舎暮らしができる環境には満足している」と話してくれました。

この他にも、引っ越し前の幼稚園の友達を家に招いたり、月に1度は以前住んでいたあたりにお出掛けしたりと、京都市へのアクセスが良い南丹市ならではのエピソードを伺うことができました。

 

移住して大変だったことは草刈りと鹿

「家の周りの草を順に刈っていく。1周刈り終わった頃には最初に刈ったところの草が伸びている」
 
と語ってくれたのは、休みの日には折を見て草刈りに励んでいる伸二さんです。
家の周りの草刈りは各家で担当するという集落の決まりがあるため、どの家にも草刈り機が常備されているそう。
 
田舎へ移住したら避けては通れない草刈りですが、千秋さんからは「移住してから体を動かすようになって、夫の体が引き締まった」とポジティブな感想もいただきました。

草刈り以外に大変だったことは鹿で、畑に植えた野菜のほとんどと、庭木の多くが鹿に食べられてしまったそうです。
 
今後は畑に柵を張るとともに、鹿に食べられにくい植物を組み合わせて栽培に挑戦したいと語ってくれました。
畑については、地元の農業委員の方が親身になっていろいろと教えてくれてとても助かっているとのこと。
鹿対策に関しても、頑丈な溶接金網の柵を見せてもらい参考になったそうです。

 

子どもが新しい環境になじむまで

娘さんはコミュニケーション能力が高く、同じ集落の方々と仲良くなり、焼き芋をごちそうになったこともあるそうです。 しかしそんな娘さんも、移住してすぐは、以前通っていた幼稚園を恋しがる様子もあり、新しい環境になじむまでには時間がかかりました。
千秋さんは月に1度は京都市に出掛け、娘さんが前の幼稚園の友達と遊ぶ機会を作りました。また、移住してすぐはお風呂が使えなかったことから、家族そろって近所の温泉に出掛け、家族でゆったり過ごす時間を作ったそう。
 
さらに、娘さんは人魚姫に憧れていて、「自分も泳ぎたい!」と移住してから隣の市のスイミングスクールに通い始めました。
 
「娘が楽しいと感じる時間を積み重ねていくことで、今の暮らしになじんでいったのかも」
 
と千秋さんは話してくれました。
 
お父さんの膝の上でニコニコしている娘さんに幼稚園は楽しいですかと聞くと、お友達と作った折り紙作品をたくさん見せてくれました。

 
折り紙作品を見せてくれる娘さん
折り紙作品を見せてくれる娘さん
Point
新しい環境での気づき

・草刈りで身体が締まる

・子どもとの時間を今まで以上に大切に

・子どもは楽しい時間の積み重ねでなじんでいく

 

親子の会話が子の成長に。
同年代の子どもがいないデメリットは遊ぶ機会作りで解決


近所で捕まえたイモリとカエル
 
「メリットといえば、車移動で子どもとの会話時間が増えたこと」
 
と千秋さんは教えてくれました。
以前通っていた幼稚園には自転車で送り迎えをしていたため、「今パトカーが通ったね!」くらいの声掛けしかできず、家に帰ってからも家事に追われゆっくりお子さんの話を聞く時間がとれなかったそう。

その点、運転中は子どもの話をじっくり聞けると話してくれました。
 
 

幼稚園や習い事への送迎中に千秋さんが気付いたことは、娘さんの記憶力が上がっていることです。

少し前までは幼稚園での出来事を聞いても「楽しかった~」しか返ってきませんでしたが、この頃は徐々に具体的なエピソードや友達の名前が登場するようになり、娘さんの成長を感じているそうです。

デメリットは、年の近い子どもが近所にあまりいないこと。

ご夫婦は定期的に庭でBBQパーティーを開き、幼稚園以外でも娘さんが同年代の子どもたちと楽しく遊べる機会を作っているそう。

都会から南丹市に遊びに来る子どもにとって、家の周りの自然は格好の遊び場で、イモリやカエル、カマキリなどを、男の子も女の子も夢中になって追い掛けていたようです。
『虫取りに来ました!』という友人からの突然のLINEをきっかけに、急遽虫取り大会になったこともあるとか。

 

移住と家探しのコツ3選

伸二さんと千秋さんに、これから移住を考える人に対するアドバイスを伺いました。

【移住と家探しのコツ3選】

①移動や草刈りに対して時間と体力を割く覚悟を持つ
②物件をできるだけたくさん見て夢を膨らます
③空き家バンクと不動産屋の両方を上手く活用する

春先にお庭を訪れたヒヨドリ

①移動や草刈りに対して時間と体力を割く覚悟を持つ
都会から田舎へ引っ越してくるとどうしても移動時間が増え、山間部では集落の草刈り行事への参加が必須になります。
移住前には必ず、自分が移動と草刈りに時間と体力を割けるかを具体的に考える必要があるそうです。


 
②物件をできるだけたくさん見て夢を膨らます
移住してやりたいことや理想の物件像を固めすぎてしまうと、かえって選択肢が狭まり良い物件に巡り合えなくなるそうです。
できるだけたくさんの物件を見て、その物件でどんなことができるか、夢を膨らませることも大切」
と教えてくれました。


 
③空き家バンクと不動産屋の両方を上手く活用する
お二人は最終的には南丹市が運営する空き家バンクで今の家を見つけましたが、不動産屋にも通って様々な物件を検討されたそうです。
「空き家バンクを活用すれば、市の職員が物件案内から地元との顔繋ぎまでを親身になってサポートしてくれるメリットもあるが、不動産屋には空き家バンクにない物件もあるし、行政とは違った目線での田舎のメリット・デメリットを教えてくれる。両方を上手く活用してほしい
と、伸二さんは話してくれました。
 
 
担当職員よりメッセージ

南丹市に移住してきて1年のお二人からは、移住したてだからこそ感じる暮らしのメリット・デメリットや、実際に移住を行う際のコツ、そしてお子さんが新しい環境になじむまでのお話を伺うことができました。記事にも登場した南丹市の空き家バンクでは、買ったり借りたりできる空き家の情報を、随時更新しています。気になる物件があれば、空き家バンクお問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください♪